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企業業績を見よ!9月第3週のインバウンド銘柄及び国内旅行関連株の動きと見通し

9月第3週のインバウンド銘柄及び国内旅行関連株の動きと見通し


2020年9月20日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大



主要指数(週)


TOPIX(先週差)

始値1641.13 高値1652.20 安値1634.21 終値1646.42 (+9.78)

予想PER26.49 予想PRB1.19 予想EPS62.15 (-2.72)

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値23,431.16 高値23,582.21 安値23,360.30 終値23,360.30(-46.19)

NT倍率14.18



9月3週目の株のまとめ

 自民党総裁選挙、菅内閣発足、FOMC、日銀や重要経済指標の発表など材料が多い一週間だったが、日本株は様子見ムードで大きな値動きはなかった。ただ、売買代金と出来高はしっかり出来ており、業績が良い企業や出遅れバリュー株への物色が続いた。週末にかけては日本の4連休を控え、またドル円が104円台に入るなど、相場は膠着状態で週末の取引を終えた。一方米国株は週末にハイテク株が売られ、またS&P500は6週間ぶりの安値となった。

9月4週目の株の材料と動き


21日

敬老の日休場

ECB総裁スピーチ


22日

秋分の日休場

中古住宅販売件数(米)

リッチモンド連銀製造業指数(米)

FRB議長議会証言(米)


23日

FRB議長議会証言(米)


24日

日銀金融政策決定会合議事要旨(日)

IFO景況感指数(独)

新規失業保険申請件数(米)


25日

耐久財受注(米)




9月4週目の日本株式市場の主な材料は①アメリカのハイテク株の動向、②米国の追加経済対策の動向、③米中対立、④衆議院解散総選挙の動向、⑤米国選挙の行方だろう。週末に米国のハイテク株が売らた流れが継続するのかどうかが注目。特に米中対立の渦中にあるTicTokやWeChatの新規ダウンロードを禁じる処置などの米中対立の動向も注視しておかなければならない。また重要イベントや重要経済指標の発表はなく、菅総理の解散カードを切るタイミングも後ろ倒しになる可能性が高まっており、日本株は米国株の動向とドル円相場、9月末の権利付き最終日を見据えた動きとなるだろう。


インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き

 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 GoToトラベルやGoToイートなどの材料は出尽くし、またJR西とJR東が出した今期の業績見通しが嫌気され、陸運・空運株などが連れ安となった。ただ、4連休を控え、今後人の動きが戻ってくると予想されるなか、寿スピリッツなどの株が買われた。今後も引き続きコロナ後の経済活動再開を見据えた動きとなるが、今まで未定となっていた業績見通しを発表する企業が増え、市場予想より悪い内容であれば、株価は軟調になる可能性もある。



 以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 GoToトラベルの材料は一旦出尽くしも、個別株は勝ち組と負け組の差が目立つ動きが継続。JR東海はJR西とJR東が出した業績見通しを受けて連れ安となった。GoToトラベルで一人勝ち組の星野リゾートREITや代理店などがないエアトリや比較サイトを運営するオープンドアなどの株は順調に値を戻している。今後は未定だった今期の業績予想の発表や金曜日に控えているHISの決算発表が注目。



筆者の個人的見解

 筆者個人の株式相場の動向の考えとしては、業績が良い企業への物色は続くと考えられる。例えば、今期の業績予想を上方修正した、ライフコーポやホームセンターなどのWFH銘柄が堅調に推移するだろう。一方、JR西とJR東などの今期の業績見通しが市場予想を下回る内容を発表した企業や業種などは軟調に推移するだろう。ただ、相場全体は引き続きPERが高い水準にあり、上値は重たいと考えるので、業績が良い銘柄や低PER、PBRの業績が良いバリュー株の物色は続くと考える。


 アメリカでは追加財政出動を巡って議会での対立が深まっており、今までの相場を支えていたロビンフッダ―の資金源が絶たれ、損失が出る前に利益確定をする動きは加速すると考えられる。また先週から書いているように、新規失業保険申請件数と雇用統計が改善すれば、失業手当がマーケットに回らないなので、ハイテク株などバリュエーションが割高の株が売られる展開に注意しなければならない。


 あとはドル円の動向だが、今までボックスレンジで推移していたドル円も104円台前半まで下がる場面もあり、今後の円高リスクを警戒しなければならない。また日本の企業の想定為替レートは105円台が多く、円高による業績押し下げのリスク要因も注視しなければならない。

筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。



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