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インバウンド銘柄はどうなる?|インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報

Updated: Sep 12

9月第2週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し




今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報


インバウンド銘柄の主な材料は:


・JALが劣後ローンなどで3000億円規模の資金調達を検討しているとの報道。旅客数でみれば、足もと国際線ではコロナ禍前の9割減以上、国内線では約6割減と、航空需要が想定より低迷している。同社は前年に公募増資で約1800億円を調達したばかりだが、当面の運転資金を予防的に確保してさらに財務基盤を強化する。


・ANAは海外向けEC事業への参入を発表。グループ各社の支店網を活用し、海外で人気が出そうな日本各地の日用品や化粧品、雑貨などを発掘。商品がメーカーから海外の注文客に届くまでの配送をまとめて請け負う。今年度内には越境EC需要の旺盛なアメリカ・ヨーロッパ、その後中国などへ対象エリアを順次拡大していく方針である。


・力の源ホールディングスは7月の既存店売上を発表。国内店舗は前年比95.3%、海外店舗は同87.3%、コロナ禍前の前々年比では国内が53.6%、海外が62.9%となった。国内店舗では緊急事態宣言等により休業や営業時間短縮を実施したことから、売上の回復が鈍化している。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・HISは21年10月期3Q決算を発表。売上は前年同期比77%減の907億円、営業損益は▲467億円、純損益は▲332億円と大幅赤字となった。国内外の拠点の統廃合や社員の出向等によりコスト削減を進めたが、主力の海外旅行需要がコロナ禍で消失し、中核の旅行事業は▲282億円の営業損失を計上した。また、ハウステンボスなどテーマパーク事業やホテル事業などの非旅行部門も軒並み赤字を計上。加えて、エネルギー事業において電力仕入れ価格の高騰等により▲79億円の営業損失となったことが赤字幅拡大の要因となった。21年7月末の自己資本比率は14.4%。9月に本社を324億円で売却するなどして手元資金の確保に努めているが、財務基盤の立て直しが急がれており、日本政策投資銀行から資本支援を受けることも検討している。


・JR東海の金子慎社長は記者会見で、東海道新幹線や在来線の指定席特急料金に本格的な変動制の導入の検討に言及。導入時期については「料金の設定やシステムの改修などで時間がかかり、現時点で導入時期を示せる段階にない」とコメント。また、JR西日本が、公募増資などで最大2786億円を調達すると発表したが、金子社長は「(JR東海は)資本増強する考えはない」とコメントした。



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス



9月2週目の株式相場のまとめ


 今週も日本株は大幅に上昇した一週間であった。自民党総裁選、コロナ新規感染者の減少、日本株の出遅れ、この3つの要因で株が買われた。また、週末のメジャーSQも意識され、日経平均株価は3万円が強く意識された一週間であった。

 TOPIXは年初来高値を更新、日経平均株価も年初来に迫った。ECB理事会やアメリカの景気減速懸念などで欧米株は軟調な日もあったが、日本株との相関は低かった。



インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である



 モニタリングをしているインバウンド銘柄は今週も堅調な動きとなった。緊急事態宣言が延長されたが、マーケットは10月以降の行動指針による自粛解除等や、ワクチンパスポートのデジタル化などを好感した模様。特に資生堂や他の化粧品関連銘柄の上昇が目立った。



 国内旅行関連銘柄は緊急事態宣言の延長にも拘わらず、上昇した一週間であった。特に政府が10月以降の県外を跨ぐ移動の自粛解除などの行動指針を示したことが好感された。特に業績の上昇修正を発表したエアトリの株価は大幅上昇が続いた。



9月3週目の材料

13日

14日

消費者物価指数(米)


15日

機械受注(日)

鉱工業生産指数(米)

NY連銀製造業景気指数(米)


16日

小売売上高(米)


17日



株式相場の見通し


 日本株は政局相場が続くだろう。自民党総裁選の立候補者が固まり、今後は経済政策等の中身に注目が集まろう。また、コロナ新規感染者数が減少傾向にありながら、ワクチン接種率が上昇しており、今後の緊急事態宣言の解除やその後の行動指針などの詳細にも注目が集まる。


 日本株は欧米株と比べて出遅れていると言われているが、もう少し上昇余地はあると考える。ただし、足元急ピッチに上昇しており、一旦の利益確定売りなどに注意を払いたい。また来週はFOMCが控えているので、今週発表される予定の消費者物価指数と小売売上高に大きな注目が集まろう。いくら足元、日本株が独自の要因で上昇をしていると言っても、FRBの金融政策の動向に大きく影響を受ける。


 アメリカ株のバリュエーションは最高値にありながら、景気回復が鈍化をしている。その中で、テーパリングがいつ開始されるのかにマーケットは再び神経質になっている。加えて、中国の景気動向も注意が必要であり、日本以外のリスク要因を忘れてはならない。




筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

 Japan Localizedは東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。現在はライブストリームで日本各地からオンラインツアーを行っております。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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