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政局がすべて|インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報|9月第1週

9月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し





今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報



インバウンド銘柄の主な材料は:


・JALは6月の運輸実績を発表。国際線の利用率は23.4%、国内線は48.6%となった。旅客数は国際線が前年比2.7倍、国内線が同1.1倍と前年を上回ったものの、コロナ禍前の前々年比では国際線が6.7%、国内線が40.2%と大幅な例年割れが続いている。また、JALは国内線9月の追加減便を発表。今回発表分の減便を反映した9月運航率は計画比65%となり、8月の運航率70%からは少し悪化している。


・ANAも6月の運輸実績を発表。国際線の利用率は27.6%、国内線は53.7%となった。旅客数はコロナ禍前の前々年比では国際線が7.2%、国内線が35.1%となり、JALと同様に大幅な例年割れが続いている。


・Jフロント傘下の大丸松坂屋8月の百貨店売上高は前年比4.3%減で、今年度に入り初めて前年比マイナスとなった。特に月半ば以降、コロナウィルス感染拡大により各店において入店客数が減少した。一方で、免税売上高は対前年85%増(客数同18%増、客単価同57%増)と回復の兆しが少しみられている。




国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・HISの7月旅行取扱高合計は前々年比95%減の20億円となった。内訳は海外旅行が99%減の4億円、国内旅行が70%減の16億円。国内旅行では、東京と沖縄に緊急事態宣言が発令されたことに加え、各都市においても感染が再拡大したことにより、特に下旬以降で予約が減少し6月から続くセールの影響が限定的となった。


・エアトリは同社グループが提携する「Tケアクリニック大阪」が8月に道頓堀にオープンし、PCR検査のサービスを開始したことを発表。コロナ禍における関西のPCR検査需要の取り込みを狙う。海外渡航用の陰性証明書発行も可能で、サービス料金は来院検査が16500円、宅配検査が10900円、陰性証明書が+5500円となっている。



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス



9月1週目の株式相場のまとめ


 月末月初雇用統計週という一週間であったが、日本株は政局の動向に大きく反応した一週間であった。月末、日本株は下がるというアノマリーがあったが、予想に反して上昇。選挙後を見据えたコロナ対策や経済対策の政策期待から、海外勢の先物主導で日経平均株価は心理的節目の28,000円、28,500円のレジスタンスを軽々と超えた。また、週末、菅総理が自民党総裁選不出馬の報道によって、株価上昇が加速し、日経平均株価は再び3万円を目指す格好となり、TOPIXも31年ぶりの高値を更新した。


 旅行・インバウンド関連株はまちまちな展開であった。増資を発表したJR西につられる形で、JR東海、ANA、JALなどの陸空運関連が軟調であった反面、資生堂やポーラ、エアトリなどの上昇が目立った。




インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。

 モニタリングをしているインバウンド銘柄は先週からの大幅上昇がありながらも、コロナ感染者数のピークアウト間や、地合い良い事もあり、引き続き今週も堅調な値動きだった。利益確定売りに押された寿スピリッツ、骨折事故を引き起こしている富士急行の下落が目立った。




 国内旅行関連銘柄は底堅く推移。引き続きエアトリの株価は好調。一方、JR西の公募増資によって、JR東海は連想売りに押され、TOPIXをアンダーパフォーム。


9月2週目の材料

6日

米国休場

7日

景気先行指数(日)

鉱工業生産(日)

8日

国際収支(日)

9日

ECB理事会(欧)

新規失業保険申請件数(米)

10日


株式相場の見通し


 日本株は政局で大きく動き出した。自民党総裁選挙に向けての各候補者の経済対策期待で株価は期待先行買いと出遅れ感の修正で再び3万円台にチャレンジするだろう。また、今週はFOMCの前週であり、アメリカの3連休もあるので、アメリカ株の動向に振らされることがなく、日本株は政局相場が続くだろう。ポイントとしては①政策の中身、②経済対策、③コロナ対策だろう。特に③のコロナ対策は重要だ。経済正常化に向けた政府の分科会が取りまとめた意見もあるが、自民党総裁選挙後の衆議院選挙に向けて、国民の支持を得るためにアメが用意されると予測している。国民は何も効果のない緊急事態宣言にうんざりしている。


 ただ、政局相場が落ち着けば、市場の注目は9月のFOMCになるだろう。週末発表された雇用統計は市場予想の73.3万人大幅に下回る23.5万人となった。原因としてはコロナ変異株の蔓延だ。ただ、失業率は5.2%に低下しており、FOMCは難しい判断を強いられると考える。仮にFOMCでテーパリングが先送りとなったら、株価にとってはプラス材料だろう。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

 Japan Localizedは東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。現在はライブストリームで日本各地からオンラインツアーを行っております。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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