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PERが全く機能しない!?10月第2週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し

10月第2週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し


2020年10月11日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大



主要指数(週)


TOPIX(先週差)

始値1626.85 高値1660.49 安値1626.78 終値1647.38 (+38.16)

予想PER27.01 予想PRB1.19 予想EPS 60.99 (+0.48)

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値23,254.28 高値23,725.58 安値23,252.69 終値23,619.69(+589.79)

NT倍率14.33



10月2週目の株のまとめ


 トランプ大統領は週初に退院。選挙活動再開への意欲を示し、追加経済対策期待もあり、アメリカ株は上昇。加えてバイデン氏が大統領になった場合のマーケットの見方がネガティブからポジティブに変わりつつあり、注目されていた副大統領の討論会を消化し、トランプ大統領の容態と発言に翻弄されるものの、リスクオンの一週間となった。日経平均株価はドル円が106円台を付けるなどの円安の流れもあり、今年の2月頃の株価水準までに回復。




今週の視点


 国内では雇用環境が緩やかに悪化している。10月2日に総務省が発表した8月の労働力調査では、完全失業率が3.0%と前月比0.1%ポイント上昇。完全失業者数は205万人で、特に勤め先都合の離職が増加している。また、厚労省が同日発表した8月の有効求人倍率は1.04倍と8カ月連続で低下している。雇用の先行指標となる新規求人は前年同月比27.8%の減少。減少幅は宿泊・飲食サービス業が最も大きく前年同月比▲49.1%。新型コロナ感染症による雇用環境への影響が観光業に如実に表れていると言えよう。


出所:総務省・厚生労働省資料より作成(数値は季節調整値)



10月2週目の株の材料と動き


12日

米国休場

機械受注(日)


13日

貿易統計(中)

ZEW景況指数(欧)

消費者物価指数(米)


14日

鉱工業生産(日)

鉱工業生産(欧)


15日

EU首脳会議(欧)

NY連銀製造業指数(米)

フィラデルフィア連銀景況指数(米)

新規失業保険申請件数(米)

米大統領テレビ討論会(米)→中止

16日

小売売上高(米)

鉱工業生産(米)

ミシガン大学消費者信頼感指数(米)



 10月3週目の材料は①米大統領選挙の行方、②米国追加景気刺激策の動向、③米国企業決算、④コロナ新規感染者数の推移、⑤2・8月締め企業の決算発表だろう。まず、大統領選挙日が近づくに連れて米国の政局動向で株価にボラティリティが出てこよう。現在はバイデン氏が優位であるが、トランプ氏がツイッター等で何を打ち出して来るかにも注意が必要である。また第2回大統領候補討論会も中止になった。そのような中、米国でのコロナ新規感染者数は再び増加の一途を辿っており、コロナ対策が不十分なトランプ政権への批判が噴出する可能性があり、米国社会はさらに分断と混迷が進む可能性がある。


 加えて、米国企業の3Q決算発表が連休明けから本格化。13日からはデルタ航空、ジョンソンエンドジョンソン、JPモルガンチェースやシティグループなど主要企業の決算発表から始まる。大統領選の行方の傍ら、個別企業の決算を注視しておかなければならない。また、日本の2・8月締めの決算発表がピークを迎える。


 先週から引き続き、欧米でのコロナ感染者増加に伴うロックダウンなどの材料に注視しておかなければならない。欧州は再びロックダウンを実施しており楽観視は禁物である。




インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き


 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。

 

 今週モニタリング銘柄の主だった材料としては、ANAが冬の賞与見送り。航空各社の厳しい資金繰りが伺える内容となった。Jフロントの傘下にあるパルコ既存店の前年同月比は▲31%と都市部の百貨店の回復兆しは遠い。一風堂を展開する力の源ホールディングスの9月国内店舗既存店売上高は前年同月比68.8%、海外は71.3%となり、厳しい状況が続く。


 マツモトキヨシがTOPIXをアウトパフォーム。寿スピリッツやJフロントは底打ちから一服感。コーセや資生堂の株価は大幅に上昇も、寿スピリッツの後を追うような展開になるのではと推測する。



以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 金曜日にKNT-CTが8月の旅行取扱高を発表。前年同月比▲91.1%とメイト、クラブツーリズムともGoToトラベルが開始されている中、販売の大きな回復とはなっていない。HISの株価も第三者割当による資金調達のニュースから株価はずるずると下げてきている。一方、GoToトラベルで高級ホテルに予約が集中しており、星野リゾートがTOPIXをアウトパフォーム。しかし、藤田観光の株価は低迷しており、ホテル業界の厳しい経営環境を映しだしている。



筆者の個人的見解


 先週の筆者の予想と反し、トランプ大統領はコロナから早期に回復。株価も大きく上げる展開となった。今週は米国企業と日本の小売外食企業の決算発表が本格化。個別企業の業績を見ながらの業績相場になるだろう。また、米国金利はじわじわと上昇しており、合わせてゴールドやドル円の為替動向も注視しておかなければならない。

 

 また、米国の第2回目の大統領候補討論会は中止となるものの、トランプ氏は選挙活動を再開。その状況下、米国でのコロナ患者数は増加してきており、トランプ政権は厳しい対応を迫れる可能性がある。加えて欧州でもコロナウイルス感染者が増え続けており、欧州の動向にも注意しておかなければならない。日本も感染者数を抑え込めている状況にはあらず、楽観は禁物である。

 

 個別株ではWFH銘柄の業績は好調であるが、株価に一服感が出て来た。今後の業績が一段と伸びる材料がなければバリュエーションは割高であろう。また、外国人が売り越しを続けている中、個人投資家の買い越しが続いている。特にPERが全く機能しない銘柄が多数あり、大きなリスク要因をはらんでいる事は常に頭の片隅に置き、いつでも降りられるようにしておく事が大切である。


 筆者の考え方は変わらないが、TOPIXのPERは引き続き過去平均と比べて高水準にあり、各社のトップラインが伸びない中でのコストカットによる増益効果で一時的にEPSが回復、もしくは伸びてるが、重要なのは今後どうトップラインを伸ばしていくかだ。今後決算発表を消化しながら、そのような企業の選別が始まろう。







筆者紹介


・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

会社紹介


Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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