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旅行関連株は売りなのか?インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報

Updated: Oct 17, 2021

10月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報


インバウンド銘柄の主な材料は:

・Jフロントリテイリングはパルコ既存店の9月取扱高を発表。前年比10.4%減で、コロナ禍前の前々年比では36.8%減となった。緊急事態宣言が延長されたことにより、減少率は前月とほぼ変わらずで、大都市圏に限らず地方都市の全国の店舗でも前年比マイナスとなっている。


・JALは国内線10月の追加減便と11月の減便を発表。今回発表分の減便を反映した運航率は10月が計画比71%、11月が82%となった。政府の緊急事態宣言の解除などを受け運航率を引き上げる。追加減便の実施については、今後の需要動向をみて判断する。


・ANAはIATAの「Diversity & Inclusion Awards」でチーム賞を受賞したと発表。日本の航空会社として初受賞となり、女性活躍推進に関する取り組みの成果等が評価された。また、同社は8月の運輸実績を発表。国際線の利用率は31.9%、国内線は43.9%となった。旅客数は新型コロナ影響前の前々年比では国際線が8%、国内線が32%であり、新型コロナの影響により、大幅な例年割れが続いている。


・力の源ホールディングスは9月の既存店売上を発表。国内店舗は前年比83.4%、海外店舗は同71.3%。国内店舗では、前月に続き休業や営業時間短縮を実施したことから、前年比でマイナスとなった。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・KNT-CTホールディングスは8月の旅行取扱高を発表。コロナ禍前の前々年比では86%減となった。主力の国内旅行では、オリンピック関連の取扱いにより団体旅行に回復の兆しが見られたものの、旅行を控える傾向が続き大幅な例年割れとなった。



主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値2006.67 高値2006.97 安値1927.66 終値1961.85(▲24.46)

予想PER15.89 予想PRB1.25 予想EPS 123.46

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値29,044.47 高値29,046.06 安値27,293.62  終値28,048.94 (▲722.13)

NT倍率14.29

topix-日経平均株価チャート

インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス


10月1週目の株式相場のまとめ

 日本株は岸田ショック、米国債務上限問題、中国エバーグランデ問題、米国金利上昇、インフレ懸念など複数の不安材料から週初から大きく下げて始まり、日経平均株価はリーマンショック以来の8日連続下落となった。しかし、週半ばには米国債務上限問題が12月へ再送りになったことの報道で市場不安が多少和らぎ、自律反発をしながら週末の取引を終えた。


インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き
旅行インバウンド関連銘柄一週間パフォーマンス

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。 


  インバウンド関連銘柄は業績見通しを公表したマツモトキヨシココカラファインがあく抜け感から大幅に上昇。また、コーセや資生堂などの化粧品関連銘柄のパフォーマンスも良かった。しかし、地合いの悪さと期待先行の剥落により、インバウンド銘柄は総じて売られた一週間であった。



 国内旅行関連銘柄は総じて軟調であった。緊急事態宣言明けやGoToトラベルの期待先行買いは続かず、地合いの悪さと利益確定の売りのも押された一週間であった。



10月2週目の材料

11日

12日

13日

機械受注(日)

消費者物価指数(米)


14日

衆議院解散

鉱工業生産(日)

新規失業保険申請件数(米)


15日

小売売上高(米)

NY連銀製造業景気指数(米)



株式相場の見通し


 10月は一年でもっともボラティリティーがある月である。連日の下げは一旦止まる気配を見せ、今週はある程度の自律反発があると考える。しかし、市場にはポジティブな材料があるわけでもなく、不安要素が引き続き燻る。特に中国のエバーグランデ問題は一旦落ち着きを見せているものの、状況の好転の見通しがついていない。また、商品市況の上昇によるコストプッシュインフレ懸念がマーケットの不安感をさらに増大させる。また、一旦利益確定売りも株価の戻りを鈍らせる。


 日本は岸田ショックという言葉の通り、岸田新内閣は金融市場から歓迎されていない。金融税制及び、“新自由主義”というよくわからない大きな政府のような政策は、マーケットからは歓迎されない。むしろ外国人投資家の日本株放れを加速させ、本邦の投資家からも日本株への投資意欲を削ぐことになろう。


 一方、日本のTOPIXのPERは適正水準にあり、月末から本格化される2Qの決算発表で、どれだけEPS成長を織り込んでいくのかが注目である。意外にも日本株の業績は好調であることを忘れてはならない。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

 Japan Localizedは東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。現在はライブストリームで日本各地からオンラインツアーを行っております。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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