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Go To キャンペーン見直しで株価への影響は!?11月第3週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し

11月第3週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し


2020年11月22日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1717.44 高値1740.62 安値1710.47 終値1727.39(+24.17)

予想PER27.57 予想PRB1.13 予想EPS 62.65

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値25,652.69 高値26057.30 安値25,425.59 終値25,527.37 (+141.5) NT倍率14.77


旅行関連株の週間パフォーマンス



11月3週目の株のまとめ


 日本のGDPが市場予想を上回り、またモデルナが開発中のワクチンの高い有効性が確認できたことを受け、コロナウィルスのワクチン開発期待から日経平均は26000円台を回復。しかし、コロナ感染者数の増加や利益確定売りもあり、週後半から値を下げ、日経平均株価は25,527.37円で今週の取引を終えた。


 旅行関連株は好決算を発表したマツモトキヨシや、ワクチン開発期待で景気敏感株上昇の流れを受け、HISやJALなどの株がTOPIXをアウトパフォームした。マザーズ上場銘柄の旅行代理店ベルトラは20年12月3Qの四半期報告書で継続企業の前提に関する注記を記載したことが嫌気され株価は大きくアンダーパフォーム。



11月4週目の株の材料と動き


23日

日本休場

EU製造業PMI(欧)

EU非製造業PMI(欧)

PMI製造業指数(米)


24日

百貨店売上高(日)

S&Pケースシラー住宅価格(米)

消費者信頼感指数(米)


25日

GDP改定値(米)

耐久財受注(米)

新規失業保険申請件数(米)

FOMC議事録(米)


26日

景気先行指数(日)

アメリカ休場-Thanksgiving Day(米)


27日

ブラックフライデー(米)


 11月4週目は勤労感謝の日で月曜日日本は休場。欧州やアメリカで製造業PMIの発表がある。週後半には米国のGDP改定値、やFOMC議事録、耐久財受注と主要な経済指標の発表がある。またアメリカは感謝祭で木曜日は休場、週末の金曜日はブラックフライデーが予定されている。




インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き


今週よりインバウンドモニタリング銘柄にOLCと富士急行を追加。主な材料としては:

・JALは公募増資の新株発行価格を1株1916円に決定したと発表。同日の終値1975円と比べた割引率は3.04%。これにより、需給動向に応じて追加で売り出すオーバーアロットメント分を含めた手取り概算額は最大約1826億円。なお、希薄化率は最大で約23%となる見通し。


・Jフロントリテイリングが発表した10月月次売上は前年比14.1%減、パルコは76.7%減。また11月15日までの売上速報は前年度比▲12%となっている。


・マツモトキヨシは10月月次売上高を発表。既存店は前年同月比4.4%増。ただ、前年の消費増税前の特需の反動減の影響で10月は増収傾向が強くなる。


・一風堂はニュージーランドに2店舗目を出店。




 以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・10月東海道新幹線の利用状況が前年同期比54%減まで改善。4~9月は前年同期比76%減。新規感染者数が減少傾向に転じ、出張や観光の需要が回復し、また10月から東京発着分も追加したGoToトラベル事業も利用を後押した。11月17日までは53%減となっている。




筆者の個人的見解


 ワクチン開発期待もありながら、株価にやや一服感が出てきた1週間であった。コロナ感染者増加や利益確定売りがあったものの、ここからもう一段上昇前の押し目買いとの見方が大半であり、基本的に強気相場になっていると考えておいてよいだろう。加えてファイザーのワクチンが年内にも実用かされる報道や、米国の追加景気刺激策期待が再燃してきており、コロナ感染者数が急増しても株価は上昇基調にある。景気対策では、バイデン氏の1000兆円規模の財政出動期待やFRBの金融政策での下支えも買いの安心材料である。


 日本株もコロナ感染者の急増もありながら、景気敏感株などの上昇基調は続く。また第3次補正予算もあり、日本もアメリカ同様財政出動と金融政策に株価が支えられている形となっている。その結果、TOPIXのPERは過去に比べて割高な水準で推移しており、これはまさに景気回復の実態が伴わない株価上昇であることはマーケット参加者が感じていることだろう。


 ただ、11月急騰した株価の利益確定売りや、コロナ感染者急増に伴う景気モメンタムの悪化を嫌気され、売り込まれるリスクを注視しておかなければならない。そして財務悪化を嫌気してのドル安、ユーロ安で相対的に円に円高圧力がかかっており、円高リスクにも警戒が必要であろう。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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