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バイデン氏が次期米国大統領ー11月第1週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し

11月第1週のインバウンド関連株及び国内旅行関連株の動きと見通し


2020年11月8日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大



主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1592.16 高値1663.07 安値1591.49 終値1658.49(+79.16)

予想PER27.53 予想PRB1.12 予想EPS 60.24 (-0.41)

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値23,110.74 高値24,389.00 安値23,096.79 終値24,325.23 (+1348.1)

NT倍率14.66



11月1週目の株のまとめ


 大幅に下落した先週からの買い戻しもあり、週明けは様子見ムードで始まったが、米国大統領選挙でバイデン氏優勢でトリプルブルーになるような報道もあり、米国株は大幅高。徐々に選挙結果が明らかになると、上院で共和党が過半数維持する可能性を好感し、株価は大幅続伸となった。また、FEDは金融政策据え置きしパウエル議長のハト派スタンスも株価の安心材料となった。日経平均株価も週間で1348円上昇し、1991年以来の株価水準を回復した。



11月2週目の株の材料と動き

9日

景気先行指数(日)


10日

国際収支(日)

景気ウオッチャー調査(日)

ユーロ圏ZEW景況指数(欧)


11日

12日

機械受注(日)

ユーロ圏鉱工業生産指数(欧)

新規失業保険申請件数(米)

消費者物価指数(米)


13日

ミシガン大学消費者信頼感指数(米)


 11月2週目の材料は①バイデン氏の人事、②新規コロナ感染者数、③日本企業決算発表、④ドル円の動向だろう。バイデン氏が当確し、これからは組閣における人事に注目が集まろう。ただ、トランプ氏も敗北宣言はせず、法廷闘争に持ち込む構えを見せており、それの動向に注視しておかなければならない。また、上院でどちらが過半数を取るかどうか決まっておらず、大統領選挙の結果の行方が長引くリスクも考慮しておく必要もある。


 その様な中、欧米でのコロナ感染者数が増加の一途を辿っており、こちらの動向にも注視が必要であろう。また、この週は大きな経済指標等の発表はなく、個別企業の決算発表が終盤をむかえる。ドル円も103円台前半まで円高が進行し、円高による株安リスクにも注視が必要だ。




インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き


 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 インバウンド銘柄の株価は前週比で上昇。銘柄によって濃淡があるものの総じて上昇となった。なかでも資生堂やコーセーといった化粧品関連銘柄の上昇が目立った。同関連銘柄は前月下旬に売り込まれた反動との見方もできるが、足もと大手百貨店の取扱高は回復基調にあり、その影響が化粧品の業績回復に寄与するとの期待が株価押上げの一因であったと考える。


 個別の材料としては、菓子大手の寿スピリッツが4日引け後に21年3月期2Qの決算を発表。売上は前年同期比64.7%減の79億円、純損益が▲12億円の赤字決算となった。月別売上は4月の前年同月比82%減をボトムに、9月は同48%減と回復傾向で、10月以降も緩やかな回復基調だという。下期は経費削減等で黒字化を見込み、通期業績予想は、売上231億円(前年同期比▲49%)、純損益▲9億円の赤字を見込む。期末配当予想は10円減配の30円と発表した。業績悪化や減配が嫌気され、決算後はやや売られる展開になっている。


 その他、6日にJALが1,600億円公募増資を予定しているとの報道があった。報道によれば、公募増資は国内外で実施。最大で1億株を新たに発行し、現在の発行済み株式数の3割にあたる。内訳は1,000億円を効率の高い航空機の導入など需要回復後を見据えた投資に、残りの約680億円を有利子負債の返済に充てるという。一部前向きな資金調達とは言え、希薄化懸念により次週以降の株価押し下げ要因となろう。



 以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 国内旅行関連銘柄の株価は前週比で上昇しているものの、対TOPIX比では上昇率は低かった。外部環境としては、GOTOキャンペーンの効果による国内旅行需要の増加が株価の押上げ要因となっている一方、①コロナウイルス感染の再拡大、②業績悪化の長期化や増資懸念が株価の重石になっているものと考える。


 個別銘柄ではHISの動向に注目している。10月初旬に第三者割当増資等による資金調達を発表して以降、1カ月間で約30%下落している。取扱高に占める海外旅行の比率が高い同社にとっては同業他社に比べ業績の回復が鈍いことに加え、財務リスクは依然残る。11月に入り株価は持ち直しの兆しがあるが、その動向を注視していきたい。


 その他個別材料では、旅行比較サイトのオープンドアが6日引け後に21年3月期2Qの決算を発表。売上は前年同期比83.5%減の4.5億円、純損益は▲4.4億円と赤字転落となった。通期業績見通しは依然未定としているが、国内旅行需要の回復により10月以降赤字幅は大幅に回復し月次での黒字化を見通せる状況にあるという。

 

 今後の見通しとしては、GOTOトラベルの恩恵をいかに取り込めるかによって、旅行関連銘柄の株価にも濃淡がでてこよう。 その内容次第で底打ち反転か、さらに下落する可能性があることを注視しておかねばならないだろう。



筆者の個人的見解


 大統領選挙の週は大きく荒れることなく、10月末の大幅株安の反動で株価は大きく上昇する一週間となった。ただ、最悪の場合は12月、来年の1月まで大統領が決まらない可能性があり、政治リスクを嫌うマーケットのリスクオフの動きに注意が必要だ。また、欧州でのコロナが感染者数が拡大しており、厳しいロックダウンにより景気が再び悪化するだろう。加えて失業補償や営業補償にかかる財政出動があり、欧州南北の財政規律を巡る対立再燃リスクも頭の中に入れておく必要がある。そして、日本もコロナ新規感染者が増えており、北海道は繁華街に対する営業時短の自粛を要請。春先と同じような流れであり、感染者数が拡大している東京都も同じような自粛を出す可能性が高まってきたと考える。


 日本株は米国株に追随する形で大きく上昇。日経平均株価は1991年以来の水準となった。ただ、先物主導での大きな上昇であり、NT倍率が14倍台後半にまで拡大。TOPIXのPERも高水準にあり、ここからさらにもう一段上昇とは考えにくい。また、マザーズも軟調な展開であり、大型株にバリュー株に資金がシフトしている動きが続くかどうかも注目である。


 また、ドル円相場も注視しておかなければならない。米国、欧州、日本も国債の大量発行により金利に上昇圧力がかかるものの、中央銀行の量的緩和で金利上昇を抑え込んでおり、日米欧金利差は拡大しておらず、相対的に円高になっていると考える。


筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。


 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。



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