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一風堂は復活か!?5月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

5月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2021年5月9日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1919.10 高値1938.44 安値1916.20 終値1933.05 (+34.81)

予想PER21.56 予想PRB1.34 予想EPS 89.65

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値29,024.01 高値29,449.86 安値28,966.47 終値29,357.82 (+545.19)

NT倍率15.18



インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き

インバウンド銘柄の主な材料は:

・JALは21年3月期末決算を発表。純損益は▲2,866億円で再上場後最大の赤字となった。売上は前期比▲65%の4,812億円、EBITは▲3,983億円(前期は888億円の黒字)。国際線旅客収入は前期比94%減、国内線は同67%減と、主力の航空事業が低迷した。21年3月末の自己資本比率は45%と資本バッファーは一定程度有する。22年3月期の予想は透明な需要動向が続くとして未定。また、21~25年度中の中期経営計画も公表し、23年度には利益(EBIT)を新型コロナ禍前の水準に回復させる目標を掲げた。LCCや貨物事業の成長に力を入れる。


・Jフロントは月次売上を公表。大丸松坂屋4月の百貨店売上高は前年比202%増となった。前年4月8日以降に順次店舗の臨時休業や営業時間短縮を行っていたことの反動が大幅増の背景。しかし、コロナ前の前々年比では33.5%減であり、足もとのコロナ感染再拡大の影響を受け依然厳しい状況が続いている。


・力の源ホールディングスは4月の既存店売上を発表。国内店舗は前年比168.2%、海外店舗は同221.7%となった。前年4月は国内海外とも臨時休店の影響が大きく、その反動が増加の要因。コロナ前の前々年比では国内が71.8%、海外が109.7%であり、国内では回復が途上である一方、海外ではコロナ前の水準まで回復している。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・KNT-CTホールディングスは21年3月期通期業績予想の上方修正を発表。純損益が▲285億円となる見込みであり、前回発表時の▲370億円から赤字幅が縮小する。人件費など費用削減を徹底したほか、雇用調整助成金などの利益計上が背景。


・東海道新幹線4月(26日まで)の利用状況は前年比338%となった。しかし、コロナの影響を受ける前の前々年比では39%と依然低調。GW期間中も同32%にとどまる結果となっている。



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス



5月1週目の株式相場のまとめ


連休明け月初に日本株は大幅反発。日経平均株価は一時29,449.86円まで上昇。個別銘柄の決算材料をこなしながらアメリカの景気回復期待を背景に、海運株などの景気敏感株が上昇。また、商品市況の好調を背景とした鉄鋼、鉱業などのセクターも目立った。反面、コロナ渦で大きく業績を伸ばしたITなどのハイテク企業の好決算への反応は鈍く、株価は軟調に推移した。


 週末に発表された米国雇用統計は事前予想を大きく下回るものの、金融引き締め政策の懸念が後退し、長期緩和が続くとの見方から株価は好材料となった。




インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 連休明けのインバウンド銘柄の動きとしては全日空ANAやJALなどの決算報道もあり、空運2社の株価は堅調に推移。また、百貨店業のJフロントも連休期間中の休業要請を受け業績への影響は避けされないものの、株価への影響は限定的であった。


 オリエンタルランドやマツモトキヨシの株価は低調に推移し、インバウンド関連銘柄の中での二極化が目立つようになってきた。


以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



 モニタリングをしている国内旅行関連銘柄は緊急事態宣言発令期間延長も、影響は限定的。収益構造を多用化しているエアトリ株の年初来パフォーマンスが目立つ。今後は決算発表の内容を踏まえた動きとなろう。



5月2週目の株の材料と動き


10日

11日

ZEW景況感(欧)


12日

鉱工業生産指数(欧)

消費者物価指数(米)


13日

国際収支(日)

新規失業保険申請件数(米)


14日

小売売上高(米)

鉱工業生産指数(米)



筆者の個人的見解 


 大型連休が明け、日本企業の本決算が本格化。好業績を株価に織り込み済みの銘柄はガイダンスがコンセンサス以下だと株価は下がり、逆にサプライズ好業績またはコンセンサスを上回るガイダンスを出した銘柄の株価は上がる傾向が続くかどうかに注目したい。また、緊急事態宣言発令延長、まん防適用地域が増加し、変異株が猛威を振るっていることにも注視しなければならないだろう。


 雇用統計が予想より弱かった米国株は、金融緩和継続の安心感から株価指数は連日最高値を更新し続けている。総楽観の中での資産バブルでマージンデットは膨らみ、金余りが商品市況へも大きく流れ込み、商品価格の高騰が続く。そのような中、日本の株価指数はアメリカの上昇へは付き合わず、下げには徹底的に付き合う値動きをしている。この要因としては、ワクチン接種の進捗にあると考えるが、日本でのワクチン接種が加速すれば、日本株はまだ上昇余地があると考えてもいいかもしれない。


 ただ、米国のSell in Mayに注意をしながら、出遅れ銘柄の押し目買いのチャンスを狙った投資スタイルでいいかと考える。TOPIXのPERの水準もだいぶ適正になってきたと筆者は考える。引き続き日本株は低PER、低PBR、高ROE、高EPS成長を見込める株に注目をしている。そのような銘柄がたくさん割安で放置されている事も忘れてはならない。




筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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