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緊急事態宣言相場終了!3月第3週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

3月第3週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2021年3月21日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1958.68 高値2013.71 安値1953.66 終値2012.21 (+61.15)

予想PER26.01 予想PRB1.35 予想EPS 77.36

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値29,804.50 高値30,485.00 安値29,621.22 終値29,792.05 (+74.22)

NT倍率14.80



インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き

インバウンド銘柄の主な材料は:

・JALは出資しているLCC会社2社に対し、それぞれ数十億円規模に上る追加出資や資金支援を行う方向で調整と報道。アフターコロナを見据え、国内線や国際線でLCCとの連携を強め効率的な運航体制を構築する狙い。


・マツモトキヨシの2月既存店は前年同月比16.8%減となった。緊急事態宣言再発出の影響や、前年の除菌関連商品や紙製品の特需の反動により厳しい状況が続いている。


・力の源ホールディングスは株主優待制度の変更を発表。現行の割引カードを廃止し、株主優待券に一本化する。これに伴い、保有株式数に応じた優待券の贈呈枚数を増やすとしている。


・オリエンタルランドは、東京ディズニーランド&シー入園者数の上限設定を22日から一部緩和し、これまでの5千人以下から1万人以下にすると発表。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・HISは21年10月期1Q決算(11~1月期)を発表。売上高は前年同期比80%減の388億円、営業損益は▲117億円、最終損益が▲79億円と赤字決算になった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力の海外旅行を中心に需要が低迷。通期業績と年間配当の予想を引き続き未定とした。コスト削減策の一環で、社員約1000人をパソコン販売会社などに出向させる予定である。


・エアトリは21年9月期の税前利益を従来予想の3.8億円から9.4億円に上方修正すると発表。事業ポートフォリオの分散と再構築やコスト削減効果に加え、1月からの緊急事態宣言再発出による旅行事業の落ち込みが想定より少なかったことが背景。


・星野リゾート投資法人は福岡地所との間で保有物件の入れ替えを発表。グランドハイアット福岡を取得し、所有するANAクラウンプラザホテル福岡を譲渡する。アフターコロナを見据え、ホテル名や運営体制は当面現状を維持しながら利用客増へてこ入れを図る。



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス


3月3週目の株のまとめ


 FOMCと日銀金融政策決定のイベントを控え、様子見ムードで始まったが、米国10年債金利が上昇し、ハイテクグロース株が軟調に推移。FOMCは無難に通過するも、日銀金融政策決定で長期金利の上下幅の拡大とETF購入下限の6兆円の撤廃を発表。またETFはTOPIX連動型のみの購入となり、日経平均株価の日銀買い支えの安心感がなくなり、週末の日経平均株価は大きく下落して週末の取引を終えた。


 インバウンド・旅行関連銘柄のパフォーマンスは、ほぼ全面高の展開となった。足ともの相場は景気回復を見込んでの物色が続いており、旅行関連銘柄はコロナ後の業績急回復を見込んで、買いが続いている展開となっている。



インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



 インバウンドモニタリング銘柄は業績回復期待を織り込み始め、出遅れ銘柄の上昇が目立った週となった。特に百貨店や一風堂を運営する力の源の上昇が目立った。また、JALとANAの株価も大きく上昇した。


以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。

 国内旅行関連銘柄は個別要因に左右される展開となった。緊急事態発令下でも業績を上方修正したエアトリが大幅に上昇。また、星野リゾートREITも出遅れ感と値ごろ感もあり、上昇。反面好調であった、オープンドアやHISの株価は軟調に推移した。 



3月4週目の株の材料と動き

22日

景気先行指数(日)

中古住宅販売件数(米)


23日

新築住宅販売件数(米)


24日

ユーロ圏製造業PMI(欧)

ユーロ圏非製造業PMI(欧)

耐久財受注(米)


25日

GDP確報値(米)

新規失業保険申請件数(米)


26日

ミシガン大学消費者信頼感指数




筆者の個人的見解 

 

 注目されていたFOMCと日銀政策決定会合の重要イベントを通過し、日本株は3月の配当取り相場と年度末を迎える。足元の米国金利上昇は景気回復期待を織り込みはじめ、株も高バリュエーショングロース株から割安バリュー株へシフトが続いている。その結果がNT倍率の縮小である。今後この展開は続くと思われるが、米国金利上昇のスピードに警戒しなければならない。


 今週も引き続き、低PER、低PBRでもEPS成長が期待できる銘柄に買いが入ると考える。株式市場全体から資金流出があるわけではなく、割高株から割安株へ資金が循環をしている。しかし、足元のTOPIXが9連騰しており、一旦の調整が入ってもおかしくはない。また金利上昇も続くと考えられるので、高バリュエーションのハイテク株の動きには注意が必要だろう。


 リスク要因としては、菅内閣の支持率の低下だろう。緊急事態宣言解除や東京オリンピックは国民からは評価されていない。そのよう中、内閣支持率が危険水域に入れば、政治リスクを嫌う外国人投資家は日本への積極的な投資を敬遠するかもしれない。


 旅行関連企業については厳しい経営環境におかれている。オリンピックの海外客受け入れ見送りや、緊急事態宣言解除後もGoTo事業の当面の延期などが続く。ただし、個別企業ごとで事業の立て直しや収益構造の変化が起きており、個別銘柄の株価のパフォーマンスに大きな差が出始めていることに注視をしたい。




筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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