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オリンピック報道でインバウンド・旅行銘柄はどうなった!?3月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

3月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2021年3月7日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大



主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1888.61 高値1915.17 安値1859.88 終値1896.18 (+31.69)

予想PER24.49 予想PRB1.27 予想EPS 77.42

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値29,419.45 高値29,996.39 安値28,308.57 終値28,864.32 (▲101.69)

NT倍率15.22





インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き


インバウンド銘柄の主な材料は:

・Jフロントは2月の百貨店売上を発表。大丸松坂屋の既存店売上高は前年比10.7%減となった。外出自粛が継続したことで入店客数が伸び悩んだが、前年同時期には既に感染拡大の影響が出ていたことなどから、マイナス幅は前月に比べ縮小した。


・力の源ホールディングスは2月の店舗売上を発表。国内店舗売上高は前年同月比37.5%減、海外は同38.2%減となった。国内では、緊急事態宣言に伴う店舗の営業時間短縮の影響を受けた。海外では米国の一部店舗で、英・仏国の全店で休業となった。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・HISは1月の旅行取扱高を発表。海外旅行が前年同月比99%減の2.7億円、国内旅行が同72%減の6.8億円となった。国内旅⾏では、GoTo トラベルの停止期間の延長に加え、緊急事態宣言によりツアーのキャンセルが続いたことにより大幅減少になった。


・HISの新株予約権の割当先であるLMAが新株予約権を行使した。行使額は約25億円。


・政府は3月5日に首都圏1都3県に発令している緊急事態宣言について、7日の期限を21日まで2週間再延長すると決定した。また、GoToトラベルの全国停止を8日以降も継続する考えを示した。



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス



3月1週目の株のまとめ


 先週から引き続き、米国10年債金利に振らされる1週間であった。グロース株や半導体株が大きく売られ、日経平均株価も25日移動平均線のサポートを割れた。しかし、TOPIX前場▲1%で日銀のETF買いが確認され、押し目買い需要もあり、週末に値を大きく戻して今週の取引を終えた。


 インバウンド・旅行関連銘柄のパフォーマンスは海外観光客を受け入れないなどのオリンピック報道や緊急事態宣言延長もあり、軟調に推移した。特に今年に入ってからインバウンド・旅行関連株は大きく買われていたので、一旦ここで調整が入ったと考えてもいいだろう。


インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 インバウンドモニタリング銘柄は日経平均株価の大幅下落の煽りを受け、軟調に推移。そのような中、目立ったのは大丸松坂屋を運営するJフロントリテイリング株とマツモトキヨシだ。百貨店業界はまだまだ出遅れ感があり、循環物色の買いが回ってきたと考える。マツモトキヨシはココカラファインとの経営統合が合意に至ったことが材料視され、週初から買われる展開となった。


以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 今週の国内旅行関連株は週初に大きな反発があったものの、週後半にかけて値を下げていく展開となった。特に旅行代理店のエアトリやKNTCT、オープンドアの値下がりが目立った。この下げは大きく上昇した反動と考えていいだろう。



3月2週目の株の材料と動き

8日

国際収支(日)

景気ウォッチャー(日)


9日

GDP2次速報(日)


10日

消費者物価指数(米)


11日

ECB理事会(欧)

新規失業保険申請件数(米)


12日

ユーロ圏鉱工業生産指数(欧)

ミシガン大学消費者信頼感(米)

SQ


景気ウォッチャー調査、国際収支、ECB理事会などの重要経済指標がある。週末はメジャーSQ。



筆者の個人的見解 


今週の日本株は先週からの反発もありながらも、米金利を気にしながらの展開になるだろう。来週のFOCMを迎えるにあたって、FEDのメンバーはサイレント期間に入り、米国債券の金利が上昇したときの口先介入役が不在となる。また、米国の追加財政支出が上院を通過し、早くても今週には下院で採決され、強かった雇用統計や景気過熱感の中での財政支出によるさらなる景気刺激で米国債券金利が再び上昇する可能性がある。そうなった場合には株価にとってはネガティブ要因になるだろう。


 日本株もここから楽観的に買われる展開が続くと考えにくく、徐々に業績相場に移っていくだろう。マーケット関係者の中にはここから小型バリュー株が物色されるという意見も見受けられる。続いたハイテク・半導体、アフターコロナ銘柄は一服し、割安に放置されていた小型バリューの循環物色が巡ってくるのかが、注目でもある。


 個人的にはまだ押し目買いのスタンスでいいと考えている。ただ、今後は業績相場に移り行く中で、バリュエーションの修正が起こると考えているので、高バリュエーション株の押し目買いには注意が必要だ。また、国内の政治リスク(菅内閣の支持率)やオリンピック関連の報道には注視が必要だ。特にアフターコロナ銘柄の旅行関連銘柄の株価はやや過熱感があり、オリンピックやGoTo関連の報道で一気に売られる可能性があることも忘れてはならない。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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