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インバウンド株はTOPIXをアンダーパフォーム?インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報

12月第2週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報

インバウンド銘柄の主な材料は:

・ANAは10月の運輸実績を発表。国際線の利用率は21.5%、国内線は53.5%となった。旅客数は、コロナ禍前の前々年比(試算値)では国際線が93%減、国内線が58%減となった。国際線は依然大幅な減少となっているが、国内線は緊急事態宣言の解除により前月の72%減からマイナス幅は縮小・改善している。


・JALは国内線1月の運用計画を発表。今回発表分の減便を反映した1月の運航率は21年度計画比97%となる。緊急事態宣言の解除などに伴い運航率は改善してきており、コロナ禍前に近い水準となる見込みである。ただ、「オミクロン型」の発生で需要見通しに不透明感が再び強まっており、その動向によっては追加減便する可能性もある。


・力の源ホールディングスは11月の既存店売上を発表。国内の店舗は前年比101%、海外店舗は同132%となった。緊急事態宣言の解除の影響により国内店の売上は緩やかに回復してきている。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・JR東海は東海道新幹線の11月の利用状況を発表。利用状況は前年比18%増となった。コロナ禍前の前々年比では41%減で、前月の51%減から回復傾向にある。


・HISは子会社の旅行会社2社でGOTOトラベルの補助金の不正受給の可能性があったとして調査委員会を設置したことを発表。また、13日に21年10月期の決算発表を予定していたが、決算への影響を確認するとして発表延期を決めた。


・KNT-CTホールディングスは10月の旅行取扱高を発表。国内旅行は前々年比59%減、海外旅行は同99%減、外国人旅行は同96%減となった。国内旅行は緊急事態宣言の解除の影響により、学生団体旅行を中心に回復傾向にある。


12月2週目の株式相場のまとめ


米国アレルギー感染症研究所のファウチ氏がオミクロン変異株の重症化の度合いがそれほど高くないと述べたことをきっかけにオミクロン変異株に対する過度な懸念が後退。売られ過ぎた日経平均株価は反発をするものの、来週に控えるFOMCへの警戒感から様子見ムードが強まり、29000円台に戻す事が出来なかった。

モニタリングをしているインバウンド・国内旅行銘柄はオミクロン変異株懸念が後退したことによって反発。HISの子会社がGoToトラベル補助金の不正受給が発覚し、週末大幅安だった。


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1961.38 高値2008.64 安値1941.89 終値1975.48 (+17.62)

予想PER14.08 予想PRB1.10 予想EPS 140.30

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値28,069.96 高値28,908.29 安値27,693.91  終値28,437.77 (+408.2)

NT倍率14.39


日経平均株価とTOPIXのチャート12.12.21

インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス


インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価推移である。


インバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向

モニタリングをしているインバウンド関連銘柄の下落が止まったものの、半数以上の銘柄がTOPIXをアンダーパフォーム。今後も厳しい経営環境が続くインバウンド銘柄の業績回復の期待が後退していると考えられる。

国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向

国内旅行関連株は子会社のGoToトラベル補助金不正受給から決算発表の延期を発表したHISの株価が大幅下落。その他の銘柄はオミクロン変異株の懸念後退から株価は大きく反発した。


12月2週目の材料

13日

機械受注(日)

日銀短観(日)

14日

鉱工業生産(日)

15日

小売売上高(米)

ニューヨーク連銀製造業景気指数(米)

FOMC(米)

16日

住宅着工件数(米)

17日


株式相場の見通し


オミクロン変異株懸念がやや後退したものの、市場はFOMC待ちの相場となろう。週末発表された米国CPIは市場予想を下回ったものの、前年比6.2%と高止まりが続く。テーパリングがどれだけ早く縮小されるかに注目が集まる。

FOMCが終われば、クリスマスラリー相場に入る。市場参加者がクリスマス休暇に入る中、ロシアのウクライナ侵攻、北京オリンピック外交問題、中国恒大問題、オミクロン変異株などが燻る。


そのよう中、日本株は出遅れ感があるものの、PERの水準は過去平均にあり、割安でもなく、割高でもない。ただし、海外の投資家から魅力的な投資先ではないという事は紛れものない事実だろう。日本株にはグロース感がない。

インバウンド・旅行関連株は厳しい経営環境が続く。特にインバウンドの復活は遠のき、アウトバンドの復活も遠のく。国内旅行市場は斜陽産業であり、関連銘柄を買う理由を見つけるのが難しい。




筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



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