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HISの20年10月期末決算は最終損益が250億円と上場来初めての赤字-12月第2週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

12月第2週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2020年12月13日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1785.83高値1785.83 安値1751.63 終値1782.01(+26.07)

予想PER28.32 予想PRB1.16 予想EPS 62.92

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値26,894.25 高値26,894.25 安値26,327.08 終値26,652.52(-98.72) NT倍率14.95



旅行関連株の週間パフォーマンス



12月2週目の株のまとめ


 大きな値動きはなく、引き続きワクチン関連の報道や米国の追加経済刺激策の報道などで一喜一憂の展開。日本株はソフトバンクのMBOの観測報道から、ソフトバンク株は大幅に上昇し、日経平均株価を牽引したものの、利益確定の売りにも押され、反落して今週の取引を終えた。


 旅行関連株はワクチン期待で買われる流れが一服し、コロナ感染者数増加によるGo Toトラベル事業の停止報道などで売られる一週間となった。




12月3週目の株の材料と動き

14日

日銀短観(日)

鉱工業生産(日)

ユーロ圏鉱工業生産(欧)


15日

NY連銀製造業指数(米)

鉱工業生産(米)


16日

ユーロ圏PMI(欧)

小売売上高(米)


17日

FRB政策金利(米)

BOE政策決定会合(英)

住宅着工件数(米)

フィラデルフィア連銀景況指数(米)

新規失業保険申請件数(米)


18日

日銀金融政策決定会合(日)

消費者物価指数(日)

 12月3週目のスケジュールとしては、日銀短観や米国小売売上高、FOMCが控えており、年末年初の相場の行方を方向付けるよう重要経済誌指標の発表が控えている。




インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き

 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


インバウンド銘柄の主な材料は:


・ANAは、公募増資による調達額が最大3052億円なると発表。増資により21年3月末の自己資本比率は30%台前半を確保できる見通し。


・JALとANAは1月国内線の追加減便をそれぞれ発表。減便により1月の計画に対する運航率はJALが84%、ANAが81%になる。



 以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・藤田観光は早期希望退職者の募集を発表。2022年の人件費を19年比で約3割削減する。


・KNT-CTホールディングスの11月の旅行取扱高は、前年同月比66.6%減少。国内旅行では、Gotoの効果により少人数単位でのツアーや宿泊商品などについては前年並みに回復している。


・12月(8日まで)の東海道新幹線の利用者数は前年同期比59%減となり、11月(50%減)から減少幅が拡大した。また、年末年始期間の予約席数は前年比66%減と、感染拡大の影響を受けている。


・HISの20年10月期末決算は最終損益が250億円と上場来初めての赤字となり、年間配当は見送った。厳しい事業環境を受け、海外人員を19年度比で3割削減し、海外拠点も35%減らす。21年10月期の第1四半期では最終損益は▲63億円となる見通しで、前四半期より赤字幅が縮小するが依然苦戦が続く。



筆者の個人的見解


 今週は年末相場に向けてやや動きが出てくる週だと考える。海外はクリスマス休暇前の週であり、市場の参加者が徐々に減ってくる。その中でFOMCが控えており、その内容次第で年末年始の相場の方向性を決定づける可能性がある。


 そのような中、ワクチンの接種が英国や米国で始まり、経済正常化期待で景気敏感株が引き続き買われる可能性があるものの、日本のコロナ感染者数の増加に歯止めがかからず、時短営業の延長やGoToトラベル事業の停止などの材料に注意を払いたい。


 日経平均株価も26500円をサポートに27000円目指す展開になると考える。金余り状態が続いている中、財政政策と金融政策に支えらており、企業業績の内容を無視したバブル相場はまだ続くと考えられる。ただ、長くいる相場関係者からはもういつ値崩れが起きてもおかしくない状況が続いているので、いつでも降りられる準備はしておく必要があろう。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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