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国内旅行取扱高は大幅に回復ー12月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

12月第1週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2020年12月6日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大



主要指数(週)


TOPIX(先週差)

始値1789.92高値1790.30 安値1753.92 終値1755.94 (-30.58)

予想PER28.31 予想PRB1.16 予想EPS 62.02

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値26,830.10 高値26,889.90 安値26,405.83 終値26,751.24 (-106.53) NT倍率15.23




旅行関連株の週間パフォーマンス





12月1週目の株のまとめ


 11月月末のポジション調整やリバランスをこなしつつも、株式市場は引き続きワクチン相場となった。週初からモデルナのワクチンの緊急使用許可のニュースや、米国政府の追加経済支援策の合意の報道などでニューヨークダウは引け値で30,000ドルの大台を乗せ、日経平均株価は週末のファイザーのワクチン供給量が減るというニュースもありながら、底堅く週末の取引を終えた。


 旅行関連株は引き続きワクチン相場の中、景気敏感株の強い買い需要から、JALとANAなどの航空株を除いて、ほとんどの銘柄がTOPIXをアウトパフォーム。マザーズのベルトラやKNTCT、エアトリなどの先週出遅れていた旅行代理店銘柄に強い買い需要があった。



12月2週目の株の材料と動き


7日

景気一致指数(日)


8日

GDP2次速報(日)

国際収支(日)

景気ウォッチャー調査(日)

欧州ZEW景況指数(欧)


9日

機械受注(日)


10日

ECB理事会

消費者物価指数(米)

新規失業保険申請件数(米)


11日

9603エイチ・アイ・エス4Q決算

ミシガン大学消費者信頼感指数(米)



12月2週目のスケジュールとしては、日本のGDP2次速報や景気ウォッチャー調査、機械受注などの日本の重要指標の発表を控えている。また週末にメジャーSQ、個別ではエイチ・アイ・エスの4Q決算が予定されている。





インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き



インバウンド銘柄の主な材料は:


・大丸松坂屋11月の既存店売上高は前年比20.6%減。コロナウィルス感染症第3波の影響拡大により月後半に減速した。免税売上高は同95.9%減。


・JALは12月国内線の追加減便を発表。コロナウィルスの感染拡大により12~26日の期間に720便を追加で取りやめた。減便により12月の運航率は78%に。



 以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・HISは10月旅行取扱高合計が前年比89%減の42.2億となったと発表。内訳は海外旅行が99%減の2.7億円、国内旅行が19%減の38億円、訪日旅行が92%減の1.4億円。国内旅行では、GoTo トラベル利用が増加し、除外となっていた東京都の解禁等により需要が大きく回復した。


・エアトリは子会社のインバウンドプラットフォーム社が外国人向けに自由診療PCR検査予約サイトの対応言語を拡充したと発表。事業ポートフォリオの多角化の一環として8月よりヘルスケア領域に参入しており、PCR検査、抗体検査を中心に顧客が増加している。


・政府は来年1月末に期限を迎えるGoToトラベルについて、来年6月末まで延長する方針を固めた。8日に決定する追加の経済対策に盛り込む予定。




筆者の個人的見解


今週もある程度底堅い相場が続くと考える。週末にメジャーSQを控え、また徐々にクリスマス休暇を意識したポジション調整が予想されるものの、引き続きワクチン報道や米国の追加財政支援政策の期待、また国内での2兆円の基金や1兆円のデジタル関連の経済対策などの政策期待が相場の下支えになると考える。また、ニューヨークダウも30,000万ドルの大台を乗せ、心理的なサポートも加わるだろう。


 日本株はワクチン相場で景気敏感株に買い続いているが、飲食店の時短営業要請やGoToトラベル事業の一部地域の中断など、モメンタムを押し下げる材料が連日続いている。発表される景気ウォッチャーの結果にも注視したい。


 今は強気相場で銘柄の業績関係なく楽観的に株を買っているプレイヤーが多い。足元EV相場でリチウムイオン電池に銘柄の物色が続いているが、6937古河電池が“電池”という名前だけで株価は大きく買われており、相場は非常に楽観的な状況が続いている。


 前から言い続けているが、TOPIXのPERは過去に比べて割高な水準にあり、株価が実体経済を映しだす鏡ではなく、金余りの象徴になってしまっている事に留意しておく必要がある。景気回復の実態が伴わない株価上昇であり、どこかでそのツケを払わなければならない日が来るであろう。



筆者紹介


・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介


Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。


 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。



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