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株価はコロナ後の世界にいる!?-8月第2週のインバウンド銘柄及び国内旅行関連株価の動きと次週の見通し

8月第2週のインバウンド銘柄及び国内旅行関連株価の動きと次週の見通し


2020年8月16日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1561.16 高値1628.67 安値1560.17 終値1623.38(+76.64)

予想PER25.08 予想PRB1.17 予想EPS64.72(-0.7)

※モーニングスターより


日経平均株価指数(週)

始値22,505.51高値23,338.79 安値22,497.07 終値23,289.36(+959.42)

NT倍率14.34




8月2週目の株のまとめ

米国株高などもあり、連休明けの日本株は先週から引き続き大きく上昇。日経平均は23,000円台を回復。週前半はバリュー株の買い戻しもありTOPIXも大きく上昇。また米国金利の上昇により、ドル円は一時107台まで円が売れらる場面や、コロナワクチンの開発期待もあり、景気敏感株中心に総じて強い内容となった。日本企業の四半期決算も出揃った。




8月3週目の株の材料と動き

17日

GDP速報値(日)

NY連銀景気指数(米)

18日

住宅着工件数(米)

機械受注(米)

19日

原油在庫(米)

20日

新規失業保険申請件数(米)

21日

消費者物価指数(日)

ユーロ圏製造業PMI(欧)



 8月3週目の日本株式市場の主な材料としては①米中対立関係の動向、②コロナ後を見据えた株の動き。日本企業の決算発表は一巡し、これまで売られてた景気敏感株の買い戻しや、動きが鈍かったバリュー株の買いが続くかどうか。ただ、業績内容や見通しが厳しいものが多く、上値は重たい展開が続くのではないかと予想する。TOPIXの予想PERも25倍と高い水準にあり、これはコロナ後の景気回復を織り込んで株価が先行していると考える。



インバウンド及び国内旅行関連銘柄の動き


以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



 先週から引き続き決算発表後の材料出尽くしから、これまで大きく売られていたインバウンド銘柄が大きく買い戻される展開が続いた。特にJAL、寿スピリッツなどが大きく上昇。これは相場全体が景気敏感株の買い戻しの流れに加えて、コロナ後を見据えた業績回復を見込んだ動きだろう。ただ、足下では航空会社など9月減便の報道などや、国内でのコロナ感染者数の増加など、引き続き厳しい状況は続くと考えられる。




以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。


 相場全体の景気敏感株の買い戻しの流れもあり、先週から引き続き今まで大きく売り込まれたJRや旅行代理店株が買い戻される1週間であった。特にHIS、JR東海は大きく株価を戻したものの、まだ年末の7割以下の株価水準。決算発表は一巡し、悪材料は一旦出尽くし。マーケットもコロナ後の景気を織込み始めており、ここからもう一段上がるかどうかは今後の景気のモメンタムの回復次第だろう。



筆者の個人的見解


 筆者個人の株式相場の動向の考えとしては、日本株の買い戻しはどこまで続くのかだ。日本株は2週間連続大きく上昇しており、夏枯れ相場と言わせない動きとなっているものの、8月後半から株価はどうなるのか考えたい。


 四半期決算発表が一巡し、まだ今期の業績未定企業があるものの、TOPIXの予想PERは25倍まで上昇した。先週のレポートでも書いたように、TOPIXは13-15倍水準が居心地が良い水準であり、それを踏まえて見ると、今の株価は割高でコロナ後の景気回復を既に織り込んだ水準と考えられる。今後7月以降の経済指標などで景気の回復が弱いものだと確認出来始めたら、今の割高水準を修正する動きとなるリスクも頭に入れておく必要がある。


 足下WFHや巣ごもり関連銘柄の上昇が鈍くなってきており、大きく売られていた景気敏感株やバリュー株などがアウトパフォームしている。これは先に述べたようにコロナ後を見据えた株価の動きでもあるが、これが継続していくのかどうかが注目だろう。個別企業の業績を見れば、かなり厳しい内容と見通しのものも多く、個人的には株価が大きく先走ってしまっているように見受けれられる。





筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事




会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティングなど、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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