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円安はインバウンド株にプラスか?|インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報

4月第5週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報

インバウンド銘柄の主な材料は:

・ANAは22年3月期末決算を発表。売上は前期比40%増の1兆203円、純損益は▲1,436億円(前期▲4,046億円)の赤字決算となった。国際貨物収入は過去最高となったものの、通期の旅客数は国際線がコロナ禍前の10%程度、国内線が同40%程度と回復は道半ばである。23年3月期は国内線でコロナ禍前の35%、国内線で同80%のまでの回復を前提として、売上は前期比63%増、営業利益500億円、最終利益210億円と黒字転換を見込む。


・JALは3月の運輸実績を発表。国際線の利用率は44%、国内線は60%となった。旅客数は国際線が前年比3.5倍、国内線が同1.5倍と回復が見られた。


・富士急行は22年3月期の通期業績予想の下方修正を発表。営業収益は従来の402億から350億円に、純利益は12億円から3.7億円にそれぞれ引き下げた。1月以降にオミクロン型の感染拡大により運輸やレジャー・サービス需要が想定を下回ったことが影響した。期末配当は4円増配の10円を予定している。


・オリエンタルランドは22年3月期末決算を発表。売上は前期比62%増の2,757億円、営業利益は77億円(前期は▲459億円)、純利益は80億円(前期は▲541億円)と黒字転換となった。チケットの価格変動制導入による値上げや、入園者数の制限緩和、好調なグッズ販売が損益改善に寄与した。23年3月期の業績予想は売上4,079億円、営業利益506億円、純利益352億円と増収増益を見込むも市場コンセンサス(営業利益1,000億円強)を下回った。年間配当は2円増配の30円とした。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:

・HISの3月旅行取扱高合計はコロナ禍前の前々年比91%減の42億円。内訳は海外旅行が同97%減の10億円、国内旅行が同54%減の31億円となった。国内旅行では春休みや卒業旅行関連で駆け込み予約がみられた。


・JR東海は22年3月期末決算を発表。売上は前期比14%増の9,531億円、営業利益は17億円(前期は▲1,847億円)、純損益は▲519億円(前期は▲2,015億円)の赤字決算となった。年明けからオミクロン型の感染拡大により東海道新幹線の旅客需要が伸び悩み、主力の運輸事業が▲83億円の営業損失となった。23年3月期は運輸収入が上半期にコロナ前の65%、下半期は80%の水準に回復することを前提に最終損益は1,460億円の黒字を見込んでいる。年間配当は前期比変わらずの130円を予定している。


4月5週目の株式相場のまとめ


日本の大型連休前でポジションを取りずらい中、週末のパウエルFRB議長の発言の流れから、日本株は続落でスタート。加えて、上海のロックダウンなどから景気後退を嫌気した売りが続いた。しかし、米国企業の決算を消化していく中で、過度なリスクオフが後退。また、注目に日銀政策決定会合で大規模緩和を続けて行く姿勢を示し、ドル円は130円台を付けた。それを好感し、輸出関連企業が大幅高となった。しかし、週末のアメリカ株はFRBの利上げスタンスと景気後退懸念を意識して大幅安となった。


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1865.17 高値1901.39 安値1862.42 終値1899.62 (▲5.53)

日経平均株価指数(先週差)

始値26,430.28 高値26,876.95 安値26,348.36  終値26,847.90 (▲257.36)

NT倍率14.13

TOPIXと日経平均株価チャート


インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス

以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の週間パフォーマンス及び昨年末からの対TOPIXでの株価推移である。

インバウンド及び国内旅行関連銘柄の週間パフォーマンス及び昨年末からの対TOPIXでの株価推移

モニタリングをしている、インバウンド・旅行関連銘柄の週間パフォーマンス。トップはラオックス、コーセー、力の源HLDG。27日に行われた経済財政諮問会議で民間議員が観光入国再開を提言したことで、インバウンド復活の期待が先行した。ボトムは黒字転換したオリエンタルランド。材料出尽くし売りとなった。


インバウンド株

国内旅行株

5月1週目の材料

2日

ISM製造業景気指数(米)

3日

日本休場(憲法記念日)

耐久財受注(米)

4日

日本休場(みどりの日)

ADP雇用統計(米)

ISM非製造業指数(米)

FOMC(米)

5日

日本休場(こどもの日)

新規失業保険申請件数(米)

6日

雇用統計(米)



株式相場の見通し


日本は大型連休の中、アメリカは雇用統計とFOMCという重要なイベントを控えている。マーケットはFOMCでの利上げをある程度織り込んでいると言う雰囲気を出しているが、意外とイベントを通過したら、債券金利が上昇し、ハイテクグロースがさらに売られる可能性がある。また、ドル円も日米金利差が開くことにより、円安も加速するだろう。筆者はFOMC通過後130-135円台のレンジに入ってくると予想をしている。日本の輸出関連企業にはプラスに作用するが、輸入に頼る小売などの企業へは厳しい逆風が吹く。また、政府のコロナ規制緩和の踏み込みが足りないことによる、消費者心理の改善が鈍く、日本経済の足を引っ張り続けるだろう。


筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

・まいまい京都・東京事務局

・会計事務所にて、資金調達・事業計画アドバイザー

・訪日ラボで「株式市場からインバウンド復活の動向を読み解く」を連載中



会社紹介

東京、京都、大阪、広島で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。現在はライブストリームで日本各地からオンラインツアーを行っております。

また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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