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遅すぎた水際対策の緩和|2022年10月月次インバウンドレポート

■10月の出来事要約

2022年10月の訪日観光(インバウンド)のトピックとしては、

10月11日から水際対策が大きく緩和され、海外からの個人旅行が再開され、30カ月間続いた鎖国がようやく終わった。だた、引き続き入国時にワクチン証明か72時間前陰性証明が求めらる。


■10月主なインバウンド関連データ

日本政府観光局が発表した2022年9月の訪日外国人客数は9月単月で206,500人となった。前年同月比は+1065%、同年前月比+21.6%となった。

以下のグラフは2017年からの訪日観光客数のグラフである。

日本百貨店協会が発表した2022年9月免税店売上高・来店動向速報によると、免税店売上高は前年同月比+206.7%の91.7億円だった。

観光庁が発表した2022年9月の宿泊旅行統計によると、2022年9月の外国人延べ宿泊者数は82万人泊、2019年同月比▲90.1%、前年同月比+179.7%であった。コロナ後初の80万人宿泊台となった。

以下は10月単月のインバウンド・旅行関連銘柄のパフォーマンス。

先月、マーケットを賑わせたインバウンド銘柄が利益確定売りに押される形となった。一方、インバウンドの再開と全国旅行支援が開始されたことで、ホテルや百貨店銘柄の上昇が目立った。これは全て期待先行買いで、ファンダメンタルズは全て置き去りにされていることを注意しなければならない。


■ツアーデータ

やっと、このインバウンドレポートの本領を発揮できる日が来た。本来、このレポートは、弊社が行っている街歩きツアーのデータを公表することで、ミクロなデータを公にするのが目的であった。水際対策が10月11日に解禁されて、10月単月としてはちょっとデータが足りない部分があるが、Tokyo Localizedのみのデータで見てみよう。

2019年と比べると、1/10程度の回復だ。次に、国別を見てみたい。


国籍別で見てみると2019年と比べて大きな違いはない。

ツアー現場でのヒアリングでは、10月11日に水際対策が緩和されるという発表直後に旅行先を急遽日本に変更した旅行者、飛行機のフライトを変更し続けて、日本が開国するのを待っていた人たちが多かった印象。また、ビジネス目的や留学生も目立った。

本来10月は年内でももっとも忙しい繁忙期なのだが、その恩恵をまったく受けられないまま終わってしまった。11月半ばから来年の3月半ばまでインバウンド閑散期に入る。本格的な回復は3月半ば以降だと考えているが、2019年比の3―5割程度だと予想している。




筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

・まいまい京都・東京事務局

・インバウンドアナリストとして、世界各国のメディアに出演


会社紹介

Japan Localizedは東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。

また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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