2020年2月次インバウンドレポート
2020年3月
執筆:宮本 大
2020年2月の訪日観光(インバウンド)のトピックしては、中国武漢で発生した新型肺炎コロナウイルスが国内に蔓延、また韓国・イタリアなど各国でコロナウイルス患者の急増が挙げられよう。そして各国からの日本への渡航注意や日本からの渡航者の入国制限が増えた。
2020年2月のTokyo Localized(東京ツアー)のツアーに参加した人数(数値は非公開)は前年同月比▲7%となった。また2020年1月比では▲11%と減少した。
参加国別人数上位5か国(前年同月比)は、オーストラリア(▲3%)、アメリカ(+11%)、カナダ(+33%)、ドイツ(▲5%)、イギリス(▲15%)の順であった。また昨年同月比の下げ率が大きかった国は、シンガポール(▲51%)、フィリピン(▲71%)、ニュージーランド(▲43%)とアジア・オセアニア地域からの訪日観光客の減りが目立った。下記図表1参照。
Tokyo Localizedのツアーに参加した訪日観光客の東京での滞在日数は4日間(21.6%)がもっとも多く、次に3日間(17.8%)滞在と続く。以下図表2参照。
Tokyo Localizedのツアーに参加した参加者の年代別の内訳をみると、20-29歳が45%ともっとも多く、次に30-39歳代が34%と多かった。以下図表3を参照。これは先月から大きな違いはない。
所感:
2020年2月は我々としてはとても厳しい月となった。我々が対象としている欧米豪南米の訪日観光客のシーズナリティを考えると、1月でボトムを打ち4月にかけて年前半のピークを向かえる傾向があるが、コロナウイルスによる旅行控えが影響し、2月は前月比でマイナスとなった。2019年度、及び2020年度のシーズナリティは以下図表4を参照。
今後の予想だが、3月で日本政府が国内でのコロナウイルス蔓延を阻止することが出来れば訪日観光客数は底打ちすると思うが、昨年並みの水準に戻る事はないと予想する。我々インバウンド業界はまだ厳しい環境に晒されよう。
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