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2020年5月月次インバウンドレポート-今後のインバウンド市場の予測

2020年5月月次インバウンドレポート

2020年6月

執筆:宮本 大


■5月の出来事要約


 2020年5月の訪日観光(インバウンド)のトピックとしては、中国武漢で発生した新型肺炎COVID-19の感染者が全世界で600万人を突破。日本では緊急事態宣言が全面解除となった。また全世界の国・地域を対象とする5月末までの入国規制を6月末目途まで延長することが決定。日本政府観光局が発表した4月訪日外国人客数は単月で2900人という数値を記録した。




■ツアー参加人数

 弊社では、緊急事態宣言が出される前の3月末に東京及び京都、大阪のツアーの自主自粛を決定。当面の間、ツアーの遂行は取りやめ。

参考までに以下の図はツアーに参加した人数の前年比との比較。※4月・5月はゼロ。


■5月主なインバウンド関係ニュース


・2020年4月訪日外国人客数は過去最低の2900人。これに関してはレポートを参照。


・茂木外務大臣の令和2年5月22日会見記録では、入国制限の緩和は段階的にわけることになるとの記述。まだ具体的に決まったわけではないが、ビジネス上の経営者層・専門人材、留学生、最後に一般観光客の順番に入国制限を緩和するとの考えを示した。


・5月25日に決定された、「水際対策強化に係る新たな措置」が決定され、5月末までの間実施することとしていた、査証制限措置がとられていた国・地域に対する査証制限等の措置を6月末日までの延期。


・海外ではギリシャが6月15日から観光客受け入れ(こちらの記事を参照)。ただし、EU域内及びEU外数か国に限定。



■2020年4月訪日外国人客数


 以下のグラフが2017年-2020年までの訪日外国人客数である。

 

前年同月比は▲99.9%。国別では、中国200人、台湾300人、英国30人、アメリカ300人、ドイツ10人未満等。今後5月、6月発表の数値も前年同月比▲99.9%の減少となるだろう。





■今後のインバウンド市場の予想


 全世界の国・地域を対象とする入国規制を6月末まで延長となった。ただ、一部報道によると、一部の国から入国制限の緩和を行っていく(報道ベースではタイ・オーストラリア・ニュージーランド・ベトナム)ようだ。入国制限の緩和を行ったとしても、茂木外務大臣が述べたように、ビジネス、留学生、一般観光客の順番になるだろう。

 前回のレポートでは、「海外旅行の余暇レジャーの活動がいつもどるのかを考えたとき、最短でも2020年の9月以降になる可能性が非常に高いと考えている」、と述べた。この予想はまだ変えない。6月からギリシャ、スペイン等が国外からの観光客を受けれる。その時にどうCOVID-19を制御し、対処していくのかが注目だろう。これは日本政府がどのタイミングで一般観光客への入国制限を緩和するのかを計るいい事例になろう。ただ、ビジネスと留学生の入国規制緩和はまったく別であることに留意しなければならない。

 5月末に報道された一部の国(タイ・ベトナム・オーストラリア・ニュージーランド)の入国規制緩和が、今後のインバウンド事業者が注目しておかなければならい大切なポイントになろう。前回のレポートに述べたように、欧米豪とアジアからのインバウンド客にはそれぞれシーズナリティーがあり、セグメントが全く違う。どの国から一般観光客を解除してのかによって、インバウンド事業者の戦略が大きく変わると思っている。私の個人の予想では上記の4か国に加えて、台湾・香港・シンガポール・ドイツ・カナダ等の国も早い段階で入国制限が解除されると考えられる。



■会社紹介


Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。

 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティングなど、幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。

 詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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