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旅行関連株は総じて弱かった|3月第4週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

インバウンド・国内旅行関連銘柄の投資情報



今週のインバウンド及び国内旅行関連銘柄の情報


インバウンド銘柄の主な材料は:


・Jフロントリテイリングは通期業績予想の修正を発表。売上は9,250億円(前回予想比▲470億円)、営業利益は92億円(同+37億円)、純利益は40億円(同+30億円)に修正した。1月以降、コロナ感染再拡大により入店客数、テナント収入が計画比下振れしたことにより、売上を下方修正。一方で、固定資産の売却や連結子会社の株式譲渡益により、営業利益・純利益を上方修正した。


・JALは国内普通運賃の値上げを発表。4月15日購入分から国内線の大人普通運賃などを約8%値上げする。コロナ感染拡大による需要の低迷と、燃料費高騰が値上げの背景。値上げは約8年ぶりとなる。


・力の源ホールディングスは、4月から一風堂 成田空港店の営業再開を発表。20年8月より休業していたが、各国での入国規制緩和によるビジネス渡航などの需要回復を見越して営業を再開する。


国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・KNT-CTホールディングスは通期業績予想の修正を発表。売上は1,400億円(前回予想比▲100億円)、営業損益は▲110億円(同30億円改善)、純損益は▲95億円(同35億円改善)に修正した。人件費・販管費の圧縮や、雇用調整助成金の収入増加により、損失が改善された。


・JR東海は22年度の設備投資計画を発表。全体の設備投資額は前期比9%減の6,830億円。そのうちリニア計画に3,750億円を予定している。



3月4週目の株式相場のまとめ

日経平均株価は9連騰と引き続きウクライナ情勢から大幅反発。要因としては、FOMCの利上げイベントが一巡したこと、原油価格が落ち着いたこと、中国の経済対策を好感、年度末に向けての機関投資家の需給などの複合要因によるもの。業種別では資源高を背景に、鉱業が12.12%と上昇率トップ。一方、過熱感があった海運は▲8.99%と下落が目立った。


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1922.93 高値1994.32 安値1922.64 終値1981.47 (+72.2)

予想PER13.42 予想PRB1.13 予想EPS 147.65

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値27,091.32 高値28,338.81 安値27,076.33  終値28,149.84 (+1322.41)

NT倍率14.20



インバウンド・旅行関連銘柄の株価週間パフォーマンス


以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の週間パフォーマンス及び昨年末からの対TOPIXでの株価推移である。

インバウンド及び国内旅行関連銘柄の週間パフォーマンス

旅行・インバウンド関連銘柄の週間パフォーマンスはマーケットに対して総じて弱かった。TOPIXを上回ったのは、新高値のオリエンタルランドとコーセーの2銘柄だけであった。また、エアトリや旅工房などの旅行代理店の下落が目立った。要因としては、業績見通しを含む決算が一巡したことや、アフターコロナの期待先行買いの剥落、ウクライナ戦争当初のパフォーマンスが良かった事、まん延防止等重点処置が解除されたことによる、材料出尽くし売りなどの要因があると考える。

インバウンド銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価推移


3月5週目の材料

28日


29日

権利付き最終売買日

完全失業率


30日

ADP雇用統計(米)


31日


鉱工業生産(日)

新規失業保険申請件数(米)

1日

日銀短観(日)

雇用統計(米)

ISM製造業景気指数(米)


株式相場の見通し

29日が権利付き売買最終日、また年度末、週末雇用統計と需給イベントと重要経済指標が続く。とくに週末の雇用統計に注目が集まろう。マーケットの関心はFRBの利上げペースと回数、またテーパリングである。ウクライナ戦争における西側諸国のロシアへの経済制裁が食料、資源高を招いている。それに加えて雇用も強ければ、マーケットはさらなる利上げを警戒するだろう。

一方日本国内に目を向ければ、ドル円は日銀の緩和継続スタンスと黒田総裁が円安は日本経済にプラスと述べたことによる影響で一気に円安が加速。資源と商品高に加えて円安が家計を直撃する。4月1日から多くの生活必需品が値上がりをする。まん延防止等重点処置が解除されたものの、日本政府のコロナ対策が経済再開の足かせとなっている。また、物価高に対応するために政府は追加の経済対策をする予定であり、その内容次第によっては、株式市場の大きな影響を与えることに注視したい。


筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

・まいまい京都・東京事務局

・会計事務所にて、資金調達・事業計画アドバイザー

・訪日ラボで「株式市場からインバウンド復活の動向を読み解く」を連載中

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