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水際対策延長の有無と内容がすべてを決める|2022年1月月次インバウンドレポート

最新インバウンド情報


■1月の出来事要約

2022年1月の訪日観光(インバウンド)のトピックとしては、日本政府は水際対策を2月末まで延長とした。また、留学生が入国出来ないという国際的な批判をかわすために、国費留学生の入国を特段の事情で認める事とした。


■1月主なインバウンド関連ニュース

・日本政府観光局が発表した2021年12月の訪日外国人客数は12月単月で12,100人となった。同年前月比は▲41.5%。前年同月比は▲79.4%と大幅減少なった。2021年の合計は245,900人となった。


・日本政府観光局が発表した海外居住者向けアンケートで、推計 3.9 億人が東京オリンピック・パラリンピック等のプロモーションや報道等を通じて将来の訪日意欲が向上したという結果が得られたと発表。詳細はこちら。


・日本人の帰国者などに求められる入国後の待機期間を10日から7日に短縮することが決定された。詳細はこちら。


・厳しい日本の水際対策に関して、WHOや国内各業界から緩和を求めるような声が上がっている。詳細はこちら。


・タイは2月1日から外国人観光客の隔離免除制度、テストアンドゴーを再開する事を発表。詳細はこちら。


・フィリピンは2月10日からワクチン接種済みの外国人観光客を隔離なしで受け入れ再開。詳細はこちら。


・日本百貨店協会が発表した2021年12月免税店売上高・来店動向速報によると、免税店売上高は前年同月比+6.5%の36.6億円だった。


・観光庁が発表した2021年12月の宿泊旅行統計によると、旅館、ホテル等の宿泊数は前年同月比+33.8%の3,946万人泊。外国人は▲42.2%の32万人泊となった。


■2021年12月訪日外国人客数

以下のグラフは2017年-2021年までの訪日外国人客数である。

訪日観光客数

日本政府観光局が発表した2021年12月の訪日外国人客数は12月単月で12,100人となった。同年前月比は▲41.5%。前年同月比は▲79.4%と大幅減少なった。2021年の合計は245,900人となった。

国別で見ていくと、アジアでは中国1,800人、インド1,200人、韓国1,100人と先月から大幅減。

欧米豪からは、英国500人、フランスとドイツからは300人。米国からは1,000人だった。


■免税店総売上高の推移 

百貨店協会が発表している免税店総売上高は以下の図の通り。

免税店総売上高の推移 

日本百貨店協会が発表した2021年12月免税店売上高・来店動向速報によると、免税店売上高は前年同月比+6.5%の36.6億円だった。

売上上位商品群は化粧品、ハイエンドブランド、、婦人服雑貨、食料品の順番。

免税手続きカウンターの来店国別順位は中国本土、台湾、韓国、香港、シンガポール、タイ、マレーシアの順番。

以下は購買客数と購買単価の図である。

免税店総売上高の推移 

12月の購買客数は約0.8万人。購買単価は44.1万円となった


■外国人延べ宿泊者数

以下の図は観光庁が発表している宿泊旅行統計調査の外国人延べ宿泊数の月次推移である。

観光庁が発表した2021年12月の宿泊旅行統計によると、旅館、ホテル等の宿泊数は前年同月比+33.8%の3,946万人泊。外国人は▲42.2%の32万人泊となった。


以下の図は2021年1月から11月までの都道府県別外国人延べ宿泊数のランキングである。

グラフの集計を2021年11月まで集計。トップは東京都、千葉県、大阪府。以下神奈川県、沖縄県、福岡県が続く。下位は高知県、奈良県、佐賀県。


■インバウンド復活の予想

引き続き先月からインバウンド関連は大きな動きはなく、むしろオミクロン変異株が蔓延し、ますますインバウンド復活が遠のいたと考える。

前回のレポートではインバウンド回復を予想するにあって、以下のポイント順に精査していく必要があると紹介した。

・水際対策

・留学生、就労者の入国再開

・観光白書に記載のインバウンドの段階的復活に向けた小規模分散型パッケージツアーの試行的実施の動向

・FIT観光客の入国再開(インバウンドの復活へのスタート)


これには変わりがない。今、足元日本へ入国が出来ない留学生たちの声が日本語のニュースで取り上げ始められており、その批判から逃れるために、日本政府は国費留学生を特段の事情で入国を認める事とした。


次に14万人以上いると言われている私費留学生の入国を認めるかどうかがポイントとなろう。しかし、残念ながら、足元のオミクロン株が蔓延で、まん延防止等重点措置の延長や緊急事態宣言が発令されるかもしれない。そのような中、日本政府は国民に支持されている水際対策を緩める事は難しいのではないかと筆者考える。それに伴い、水際対策も2月末から延長される可能性も大きい。そのタイミングで、私費留学生の入国を認めるかどうか。もし、仮に私費留学生の入国を認めないのなら、4月入学に向けての入国が間に合わなくなり、日本への留学をあきらめる学生がさらに増加するだろう。これは日本の国益を大きく損ねることになる。


このような状況でインバウンド復活どうこうの話など到底できないが、仮に水際対策が2月末で終了するのならば、年後半でのインバウンド復活に少しの希望が持てるかもしれない。すべては水際対策の延長の有無とどれぐらい緩和がされるかが大きなポイントになるだろう。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事

・まいまい京都・東京事務局

・会計事務所にて、資金調達・事業計画アドバイザー

・訪日ラボで「株式市場からインバウンド復活の動向を読み解く」を連載中


会社紹介

Japan Localizedは東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。現在はライブストリームで日本各地からオンラインツアーを行っております。

また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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