2020年3月月次インバウンドレポート
2020年4月
執筆:宮本 大
2020年3月の訪日観光(インバウンド)のトピックしては、中国武漢で発生した新型肺炎COVID-19が世界に蔓延し、WHOがパンデミック宣言をした。さらに東京オリンピックの延期が決定された。国内では東京都が自粛要請を行い、また各国からの日本への入国制限及び入国者への14日間の自宅・ホテル待機要請などが挙げられよう。
2020年3月のTokyo Localized(東京ツアー)のツアーに参加した人数(数値は非公開)は前年同月比▲79%となった。また2020年2月比では▲44%と減少した。以下の図表は前年比との比較。
参加国別人数上位5か国(前年同月比)を見ていくと、その内訳は、イギリス(▲48%)、ドイツ(▲72%)、オーストラリア(▲71%)、アメリカ(▲89%)、カナダ(▲89%)の順であった。昨年同月と比べるとアメリカとイギリスの順位が入れ替わった。
昨年同月と比べると大きく変わったのが、5位以下の参加国。大型休暇に入るイスラエルや、フィリピン・シンガポールの東南アジアの国からの参加が大幅に減り、5位以下の参加国のランキングが大幅に変動した。下記図表2・3参照。
Tokyo Localizedのツアーに参加した訪日観光客の東京での滞在日数は3日間(25.0%)がもっとも多く、次に4日間(20.4%)滞在と続く。以下図表4参照。
Tokyo Localizedのツアーに参加した参加者の年代別の内訳をみると、20-29歳が44%ともっとも多く、次に30-39歳代が42%と多かった。以下図表5を参照。
所感:
2020年3月はインバウンド市場にとって、とても厳しい環境及び決断を迫られた月であったともう。我々も月末に東京都からの自粛要請が出されたときに、東京及び京都・大阪のツアーの自主自粛を決断した。事業の再開は未定である。
今後の予想だが、欧米豪のインバウンドが復活するのは早くて2020年の秋口になろう。そして、来年の東京オリンピックまでの訪日観光客数(欧米豪)は2019年度比で▲50%-▲70%で推移するだろうと考えている。
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