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GoToトラベル停止で年末年始の新幹線の予約状況が悪化!12月第3週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し

Updated: Jan 31, 2021

12月第3週のインバウンド株及び国内旅行株の動きと見通し


2020年12月18日

執筆:インバウンドアナリスト

宮本 大


主要指数(週)

TOPIX(先週差)

始値1785.07高値1804.84 安値1778.65 終値1793.24 (+11.23)

予想PER28.23 予想PRB1.17 予想EPS 63.52

※モーニングスターより


日経平均株価指数(先週差)

始値26,659.53 高値26,874.98 安値26,605.54 終値26,763.39 (+110.87)

NT倍率14.92



旅行関連株の週間パフォーマンス



12月3週目の株のまとめ


 一週間では日経平均株価は上昇。前半はニューヨーク市のロックダウン報道や、日本でのGoToトラベル事業の停止などで軟調に推移したものの、モデルナのワクチン期待やアメリカの追加経済対策法案成立期待もあり、日経平均株価は底堅い展開となった。またFEDの金融緩和政策が長きに及び事が確認され、FOMC後に円高が進行した。


 旅行関連株はGoToトラベル事業の停止が決まり、ほとんどの銘柄はTOPIXをアンダーパフォーム。公募増資の受渡があったANAも大きく売られる展開となった。




12月4週目の株の材料と動き

21日

テスラS&P500種採用


22日

GDP確報値(米)

中古住宅販売件数(米)

リッチモンド連銀製造業指数(米)


23日

金融政策決定会合議事要旨(日)

耐久財受注(米)

新築住宅販売件数(米)


24日

新規失業保険申請件数(米)


25日

完全失業率(日)

百貨店・スーパー販売額(日)

休場(米)

12月4週目のスケジュールとしては、月曜日にテスラS&P500採用される。23日に金融政策決定会合議事要旨が発表される。また、24日はアメリカ市場は半日、25日はクリスマス休暇で休場となる。



インバウンド及び国内旅行関連モニタリング銘柄の動き


 以下の図はインバウンド及び国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



インバウンド銘柄の主な材料は:


・Jフロントは11月の月次売上を公表。百貨店事業は前年比30.7%減となった。コロナウィルス感染拡大により月後半に減速。その傾向が12月に入っても継続している。


・マツモトキヨシの11月の既存店売上は前年比4.2%減となった。回復基調にあった繁華街、都心店舗の客数は11月後半より鈍さがみられた。また、気温が高かったため、冬物シーズン商品は厳しい状況で推移している。


・JALとANAが年末年始の国内線の予約状況をそれぞれ公表。JALの予約率は前年比34ポイント減の40.9%、ANAの予約率は同27.2ポイント減の46.7%に留まった。



以下の図は国内旅行関連銘柄の昨年末からの対TOPIXでの株価動向である。



国内旅行関連銘柄の主な材料は:


・政府は今月28日から来年1月11日まで、GoToトラベルを全国一斉に停止することを決定。また、27日までの当面の対応として、東京都と名古屋市を目的地とする旅行を事業の対象から除外した。


・星野リゾートリート投資法人は20年10月期決算を公表。営業収益は前期比2.2%減の60億円、純利益は同3.3%減の28億円と減収減益となった。期の前半は旅行需要が落ち込んだが、8月以降は同業他社比で回復が顕著となった。


・HISは発行可能株式総数を約8855万株から1億5000万株に引き上げるとの方針を発表。資本政策を機動的に実施できるようにするための準備の一環と説明している。


・JR東海は、年末年始の新幹線の予約状況を発表。16日時点で前年比70%減となり、GoToトラベルの全国一斉停止の影響により、10日発表時の66%減から悪化した。




筆者の個人的見解

 今週は月曜日にテスラがS&P500種に採用。それに伴いインデックスファンドなどからテスラ買いの残り499銘柄売りのリバランスが想定される。また、欧米ではクリスマス休暇で市場参加者は減り、流動性が無くなることも考えられるが、ロビンフッダーなどの個人投資家の取引規模は大きく、今までと違うクリスマス休暇相場になる可能性がある。加えて、FDAがモデルナのワクチンを承認したことを受け、週初めからワクチン期待相場になる可能性があり、米国の追加経済対策合意期待もあり、株価は底堅く推移するのではないかと予想される。日経平均株価も底堅く、29年ぶりの27000円台を試す場面がみられるかもしれない。


 ただ、以前から述べているように、いつ値崩れが起きてもおかしくない状況が続いているので、いつでも降りられる準備はしておく必要があろう。



筆者紹介

・立命館大学卒

・SMBCフレンド証券(現SMBC日興証券)を経てかんぽ生命保険入社

・外国債券・為替ポートフォリオマネイジメント、日本株アナリスト兼株式ポートフォリオマネイジメントを担当

・米国College of William & Mary School of Business 卒(MBA)

・Japan Localized設立後、訪日観光客向けへ体験ツアーの企画運営、インバウンド市場のリサーチ業務に従事



会社紹介

Japan Localizedは現在、東京、京都、大阪で訪日観光客向けのガイドツアーの運営を行っています。これまで、+50,000人以上訪日観光客へツアーを遂行しました。トリップアドバイザー社の”旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー2020”で日本全国第3位に選出されています。


 また、北米、欧州、豪州、南米からのインバウンドに特化したツアーの企画、リサーチ、マーケティング、英語及びスペイン語のツアーガイドの養成・研修、欧米豪南米インバウンド向けビジネスコンサルティング、メルマガ発行など幅広くインバウンドビジネスサービスを提供しております。詳しい情報やお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせフォームからお願い致します。


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